家の中にいて「暑い・寒い」の感じ方は3つあります。
①伝導、②対流、そして③輻射です。
お風呂に浸かると身体がホカホカになりますね。これはお湯から身体へ熱が移動したためです。これが伝導という熱の伝わり方です。

家に帰ってきて「暑い」と感じたら、エアコンをかけて涼しくしますよね。これは室内の空気から「暑い・涼しい」を感じるためで、対流という熱の伝わり方です。

もっとも面白い「暑い・寒い」の感じ方です。これは天井や壁、床、家具などが持つ熱を身体が感じるという熱の伝わり方です。詳しく説明します。
冬の教室。窓ぎわの席になったとき、窓側の身体だけが冷たくなった経験はありませんか。また、天気の良い冬の日。太陽の光を浴びた部分がぽかぽかと暖かくなったことは?
これってよく考えると不思議な現象で、太陽の光は自分と太陽の間にたくさんある空気を温めずに、直接自分の身体を温めてくれます。これが輻射という熱の伝わり方なんです。

室内で考えてみましょう。
先ほど例に挙げた冬の教室は、窓や外壁が冷え切っています。身体が発する熱は途中の空気を無視して、冷たい壁に直接当たっていきます。しかし窓や壁が冷たいので熱は吸収されてしまい、はね返って来ません。
身体はどんどん熱を発するのだけど、どんどん窓や壁に吸収されてしまいます。はね返ってくる熱がないので、窓側の身体はどんどん冷えていきます。
これが「身体の窓側だけ冷たくなる」原因なのです。
夏も同じです。
自分が出す熱に外壁や天井が持つ熱が足されて、身体にどんどん熱をはね返してきます。エアコンで空気は涼しくなっているのに、輻射熱は途中の空気を無視するので、身体は熱さを感じます。
低断熱の家は、部屋の壁や天井の表面温度が外気温に左右されます。断熱性能が低いので、室内が外部の影響を受けやすいのです。
冷房や暖房で空気はすぐに涼しくなる(暖かくなる)けれど、壁や天井が冷えるまでは(暖かくなるまでは)時間がかかります。これが低断熱の家の快適性が低く、光熱費がかかる原因なのです。

反対に、断熱性が高い家は外気温の影響を受けにくく、室温が極端に高くなったり低くなったりしないので、エアコンでコントロールしやすい。
しかしそれ以上に、壁や天井や床が熱く(冷たく)ならないために輻射熱の影響が少なく、それゆえに「涼しく・あったかく」感じるというわけなのです。